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相続の基礎

■相続の基礎

メルマガを見て頂いている読者の方には簡単な内容かもしれませんが、弊所が「相続の基礎」のセミナーで使用するテキストから少し抜粋して説明したいと思います。

●「相続放棄」と「相続分の放棄」の違いについて
「相続放棄」は、結構沢山の方が間違って理解されているようです。弊所への相続の相談をされる方のほとんどは間違った認識をお持ちでした。

＜相続放棄＞

１．	手続き 家庭裁判所に相続放棄の申述をしなければなりません。 行う事が出来る期間が決まってます。
２．	効果 初めから相続人ではなかったものとみなされます。 借金等のマイナス財産から解放されます。
３．	注意点 相続人が変わる可能性があります。

＜相続分の放棄＞

１．	手続き 遺産分割協議にて自分は相続財産が不要だと合意される事。 期間は決まってません。
２．	効果 相続人の立場は失わない。 相続財産は貰わないが債権者から請求を受ける場合もあります。
３．	注意点 相続税の申告が必要な場合、申告期限内に分割協議が終わらないと各種の特例が利用出来ない可能性や後々贈与税の支払いが必要な場合があります。

●相続人候補者の中に先に亡くなった方がいる場合
意外と先に亡くなった方を忘れてしまう場合も多いようです。

<<例えば>>

• 相続人が兄弟姉妹
• 相続の時には、既に姉は亡くなっていた
• しかし、亡姉には存命の子がいる

このような場合、姉の子が相続人（代襲相続人）となりますのでその方を忘れずに遺産分割協議をしなければなりません！

相続人が誰なのかは、きちんと整理するには名前を書き込めるような用紙を準備すると良いと思います。


●「代襲相続」と「再転相続・数次相続」の違いについて
図付きで説明しなければ、かなり難しい内容です。
口頭で説明した場合、話を聞けば聞くほど混乱されるようです。。
簡単に文書で説明します！

＜代襲相続のざっくり説明＞

本来は相続人となるはずだったのに「先に死亡」「廃除者」「欠格者」である為に相続人ではなくなった方がいるとします。
もし、その方に子孫がいる場合には、子孫が代わりに相続人となります。
代わりに相続人となる方の事を代襲相続人と言います。

• 本来は相続人となるはずだった方が子の場合
  →孫、ひ孫、玄孫…とずっと下の代まで代襲します
• 本来は相続人となるはずだった方が兄弟姉妹の場合
  →甥姪の代までしか代襲しません。

＜再転相続・数次相続＞

相続人となったが相続の承認や放棄をする前にまたは遺産分割協議をする前に亡くなってしまい相続人自身の相続（二次相続）が開始してしまう事を言います。
代襲相続とは異なり、相続人が早めに手続きを行えば避ける事が出来る場合が多いので早めに相続の手続きを行うようお勧めします。
再転相続での注意点は、１次相続で相続人の配偶者は相続人ではありませんが１次相続の相続人が亡くなると再転相続人となる可能性があります。
そうしますと、直系以外の方が遺産分割協議へ参加する事になります。